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痙性斜頸|発症と原因の考察|体験談をお話しします

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私の抱えている「痙性斜頸(けいせいしゃけい)」という病気のことについて少しお話したいと思います。

30代の中盤頃に発症し、まもなく10年が経過しようとしています。

この数年は、症状が発症当時と比べて改善し、比較的安定しています。

10年という区切りを迎えるにあたって、自分自身のふり返りも含め、今回から4回にわけて、これまでの私と病気との付き合い・体験談などをお話ししたいと思います。

どんな病気?

この病気は、自分の意志とは関係なく勝手に首の筋肉が緊張(力が入って)し、首が傾いたり回ってしまう症状が出る病気です。

私の場合その症状が「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」という首元にある筋肉(左側 だけ)に局所的に現れます。

発症の原因が不明の病気といわれています。

発症のきっかけ

症状が出たのは仕事中でした。

立った状態で、パソコンのディスプレイを少し前かがみの状態になりながら右手で指さした瞬間、突然首に力が入り頭が勝手に右に曲がったのです。

その瞬間「あれ?」と思ったのですが、その時とっさに左手で「あご」を触ったところ、症状がおさまったので「肩こり」の一種で、そのうち自然と治るだろうと軽く考えていました。

※「特定の部位を手で触れると症状が緩和する」ことを「感覚トリック」と呼ぶそうです。発症当時、私の場合は「あご」を左手で触ると症状が改善していました。

整形外科を受診

その日から、頭が勝手に動いてしまう症状が全くおさまりませんでした。

特に「腕を前に出す動作」をするたびに左の胸鎖乳突筋に勝手に力が入ってしまい、頭がどうしても右へ曲がったり傾いてしまうのです。

首が勝手に回ってしまう動きを、無意識的に首周辺の他の筋肉で補って、頭を正常な位置に戻そうとしているせいなのか、首、後頭部、肩、背中などに負担がかかり、それらの部位に痛みがでるようになってしまいました。

そこで、念のため一度病院で診てもらおうと思い、発症から数日経ったある日、近所にあった整形外科を受診します。

「ひどい肩こりで、、、」と自分の症状を説明し、レントゲンなどの検査を一通り受けたあと医師から思いもかけない言葉が。

医師「大きい病院で精密検査を受けて、詳しく診てもらった方がいい、紹介状書いてあげる」

私「・・・え? ・・・肩こりじゃないんですか?」

突然の「紹介状」発言にびっくりしてさすがに狼狽えました。

脳神経内科を受診

紹介状のあて先は、大きな総合病院の「脳神経内科」でした。

「内科」や「脳神経外科」というのは知っていましたが、「脳神経内科」という科はこの時に初めて知りました。

そこで、再び自分の症状を説明し、レントゲン検査、血液検査、脳のMRI検査を受けました。

ちなみにこの時に受けた検査の結果は、全ての検査で「異常なし」でした。

そして、その「異常なし」という検査結果を受けて、医師から告げられた病名が

「痙性斜頸」だったのです。

セカンドオピニオン

聞いたことのない病名で、原因ははっきりしないし、自分の中で納得しきれていなかったので、他の医師の意見も聞くべく、地元で最も大きな医大病院に行き、同様の検査を受けました。

しかし、ここでも「痙性斜頸」という全く同じ診断結果を告げられます。

この時点で、ようやく自分自身が「痙性斜頸」という病気にかかっていることに納得し、病気と向き合い始めることになります。

原因不明の病気

痙性斜頸という病気は原因不明の病気といわれていますが、ネットで調べてみると「ストレス」とか「長時間同じ姿勢を続けたこと」などの原因が検索でヒットします。

そこで、当時の私の生活ぶりをふり返ってみました。


  1. 連日残業続きの激務の職場環境(ストレスフル)
  2. 長時間のデスクワークで同じ姿勢が長時間・連日続く(身体のゆがみ)
  3. 社会人になってほとんど運動しておらず、ベスト体重から10キロオーバー(メタボ)
  4. 一人暮らしで食生活も不規則、外食・コンビニに頼りがち
  5. 喫煙者(1日10本~20本)
  6. 睡眠時間4~5時間

こんな感じでした。

1と2はまさにネットで検索した原因ドンピシャです。

その他、3~6の生活状況も全部含めて改めて客観的に考えてみると、「痙性斜頸」に限らず、いつ・どんな病気が発症してもおかしくないような日常生活の荒れようです。

こんな生活をよく毎日続けていたものだと思います。

おそらく、20代のうちは若さで何とか乗り切れていたけれど、こうした毎日の生活の乱れが複合的にどんどん積み重なり、加えてだんだん年齢を重ね、30代中盤に差し掛かった時に無理が効かなくなっていて、その結果、突然その症状が現れてしまった、というのが根本の原因だったのではないかと感じています。


思いのほか長くなりそうなので、第1回目は以上で終えようと思います。

次回、具体的な症状と治療の始まりをお話ししたいと思います。

読んでいただき、ありがとうございます。